鈴鹿随一の四周展望の山 53 高畑山 773m(関町) 溝干山770m(関町) 並び立つ双耳峰の山 |
双耳峰の高畑山(溝干山より)
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歩行時間 3:30
総時間 5:00 山行調査日 9/11/18 難易 A 安全 B 体力 B 展望 A 地形図 鈴鹿峠 問合先 関町役場 留意点 坂下峠にも置車すれば1時間の短縮可能。キレッ トの登り慎重に。 |
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土山町の青土ダムに向って車で少し走ると、小高い丘陵の農地から、南鈴鹿の山並みが一望出来る場所がある。特徴のある三子山から西へ降った鞍部の鈴鹿峠から、再び高度を上げて山頂部となり、高原状の稜線が続いて台形になった両端に、高さも形も似た様な双耳峰の山が並んでいる。この山が東の高畑山と西の溝干山で、ここから見ると、溝干山の方が高度感があって堂々としているが、登山人気は高畑山にかなわない。その理由は登山口が鈴鹿峠に近いうえに、山頂に大展望のある事と思うが、鈴鹿峠と高畑山の往復だけでは、この山の良さは半分しか味わえない。高畑山から西の溝干山に向って、展望抜群で遊歩道の様な稜を歩き、坂下峠から国道沿いの駐車地戻戻っても、後半の林道歩きを含めて3時間半程である。高畑山の往復だけなら鈴鹿峠傍の駐車場でも良いが、周回コースをとる時は、国道1号線沿いの駐車場を利用して、関町から入る時は駐車場A、土山町から入る時は駐車場Bから歩き始めるのが良い。何れの場合も歩道のある上り線を歩き、左手の東海自然歩道の公園から山道を登り始める。
幅は広いが荒れた自然歩道を、国道の車音を聞きながら登るうちに、道が平坦になるとすぐに、杉林の中の鈴鹿峠に着く。高畑山の道標を見て左折すると、近くに田村神社旧跡の石柱と、鏡岩の標示がある。往復5分程で行けるので、寄道をして鏡岩を見に行き『昔山賊が岩に映る旅人を見て襲った』という伝説のある大岩の先から、国道を覗いた後山道へ戻る。道は植林の中からすぐに尾根道となり、二箇所ある分岐も、道標があって迷わずに歩ける。急登となって高度を稼ぐうちに、背の高い笹が道を塞ぐ程に茂ってくる。最初のピークを過ぎると、笹は愈々濃密になるが、高畑山の双耳峰や明星ヶ岳周辺の展望が開けてくる。間も無く『ナイフエッジ』の標示のある砂礫質の滑りやすいヤセ尾根道を慎重に通過すると、大きく崩れたガレと、行手を塞いで立ちはだかるキレット(岩場)に出る。固定ローブや鎖を頼りに乗越えると、すぐにピークに出て、その先は登り降りを繰り返す道となる。左手の穏やかな雑木林と、右手のガレや深い谷に挟まれた道も、3つ目のピーク(東峰)を過ぎた辺りからは、低い笹と潅木の中の快適な道となり、周囲の展望を眺めながら、一歩きで高畑山(西峰)の山頂に着く。山頂は遮るものなく、四周に大展望が拡がっている。但し風の強い日は、持物を飛ばされない様に要注意。高畑山から西の溝干山に向い、岩塊を左から回り込んで降ると、その先に県境縦走路の良い道が続いている。幾つかのピークがあってアップダウンを繰返すが、笹と潅木に囲まれた柔らかな歩き易い道を、随所に拡がる展望を眺めながら30分溝干山南峰)に着く。木立で展望の優れた山頂から、南に向きを変えて急降下道を、右手に大きく切落ちたガレに沿って降る。中程にはガレ場を避けて『直進危険』の標示と巻道があるがさほどの距離もなく坂下峠に出る。車の通行出来ない荒れた坂下峠から、左折して神大滝林道を国道1号線に向う。道はすぐに舗装路に変り、国道ゆっくり歩いても駐車場迄45分程である(車が2台以上あって駐車場DとEの両方に置けば、林道歩きを短縮する事も可能。) |
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