鈴鹿南山域で存在感のある山々 52 仏ヶ平569m(関町) 寒風 461m(関町) 鉄塔下に拡がる大展望 |
鉄塔を乗せた仏ヶ平(左)と寒風 |
歩行時間 4:10
総時間 6:00 山行調査日 11/3/9 難易 D 安全 C 体力 B 展望 C 地形図 鈴鹿峠 問合先 関町役場 留意点 寒風から仏ヶ平間の山腹急登が難所。展望は鉄 塔下のみ。 |
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名阪国道を亀山市から関町へ向って走ると、西側に一頭群を抜いて高い富士形の山が、山頂近くに赤い巨大な鉄塔を、いかにも重たげに乗せて聳え立ち、その右手には、高度は低いがどっしりと裾野を拡げた山が尾根続きで連なっている。鉄塔を乗せた山が『仏ヶ平』で、右手の山が『寒風』である。山共に異色の山名であるが、各々に加太の国道から登山路があり、少し読図力を必要とするが周回コースもある。鈴鹿峠を西に跨いで、県境稜線から南に外れた山域の中では、歩いてみたい山の筆頭ではなかろうか。
国道1号線の関駅から少し西へ走り、国道25号を左折する。道は名阪国道と平行して伊賀町へ向うが、線路を越えるとすぐに加太トンネルが出てくる。トンネル手前の林道が寒風の登山口で、入口に車を置いて歩き始める(2台程の駐車地なので、車が多い時は下山口の駐車地に置く)広い林道はすぐに行止りとなり、沢を渡って上流の堰堤を右から乗り越え、谷の左へ移ると踏み跡が消えるが、左手に拡がる植林の斜面を、歩き易い所を探して尾根に向い、北西方向を狙って左右の谷へ降らない様に登って尾根に出る。この後は山頂迄尾根通しの道で、道幅が広く藪漕ぎもなく快適に歩ける部分が多いが、所々で踏み跡の不明瞭な箇所や、台風の為か倒木が道を塞ぐ所は、尾根芯を外さない様に、左右に巻きながら注意して登っていく。帰路に仏ヶ平へ周回する為に、左に延びている支尾根を確かめた後、右へ寄りながら、右手の植林と左の藪椿の群生する尾根を登り詰めて寒風の山頂に着く(山頂を通過して東へ降らない様に注意)山頂の展望は優れないが、木立の上から仏ヶ平方向が少し覗いている。 寒風から尾根を戻り、分岐を右折して支尾根に降る。岩塊や倒木やヤセ尾根が多く道は悪いが、はっきりした尾根を辿りながら岩尾根を急降下すると(左に巻道もある)尾根も踏み跡も消えて、仏ヶ平に続く稜線下の山腹に突き当たる。ここから先が最大の難所で、北西方向に向って木の根を掴んで歩ける所を急登し、登りきってようやく尾根に出る。ほっとして一息入れて山頂に向うと、尾根の踏み跡は明瞭になって緊張は解けるが、ヤセ尾根の乗り越しや急登が続いて気は抜けない。 それでも植林と雑木林を分けた尾根の前方に、時々見える鉄塔が段々大きくなり、周囲が明るくなって鉄塔下の切り開きの草地に出る。鉄塔の上へ回り込むと、油日岳から明星ヶ岳辺りの大展望が拡がっているが、鉄塔に分断された景観である。鉄塔から1分程歩くと仏ヶ平の山頂に着く。 植林で薄暗い山頂から鉄塔へ戻り、南に折れて巡視路を帰路にとる。さすがに良く整備された道で、傾斜部には樹脂製の階段や踏み板や手摺が付いて歩きやすい。途中二箇所の鉄塔下では、大きく展望が開き立派な経塚も建っている。植林に囲まれた尾根沿い道を降り、巡視路が右に折れる所で尚も尾根を直進すると、すぐに突端に出て沢に着く。渡渉して右へ登り、古くからの登山道に出て左折して沢沿いの道を降る。堰堤の脇を抜けて跨線橋を渡ると、すぐに鉄塔の横から国道25号線の登山口に出る。登山口迄歩いて戻ると45分程かかるので、道脇には広い駐車地もあり、両方に車を配置出来れば便利である。 |
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