雄大な展望と岩尾根を巡る (関町)

50 筆捨山289m

羽黒山290m
  花の木339m

筆捨山(国道1号市ノ瀬付近より)
歩行時間  4:00  
総時間  5:30  
山行調査日 12/5/15
難易 D  安全  B  体力  B  展望  A
地形図  亀山・鈴鹿峠
問合先  関町役場
留意点  花の木三角点へ登る尾根が解りにくい。別の尾根
      でも稜線へ出る
前項で紹介した三重県関町の低山巡りを、更にスケールアップして、筆捨山・花の木・羽黒山の山周回ルートを歩いた。これに前述の観音山と関富士を加えると5山周回になるが、足と時間に余裕があれば、セットで歩いても1時間程余分に見れば良いので充分可能である。但し低山と言っても、アップダウンの繰り返しと、踏み跡のない山腹や岩尾根が連続するので、かなりの健脚向きになる。一般には山周回だけでも、花の木の大展望や羽黒山の岩尾根等、変化に富み歩き甲斐のある面白いコースである。
前項同様に国道1号から関ロッジを目指し、ロッジ前の公園駐車場でも良いが、今回のコースに接続している関富士前の空地に駐車して歩き始める。来た道を5分程戻り、道標と階段で整備され自然歩道の山道へ入る。ここから筆捨山迄は、前項でも歩いた観音山歩道で、整備された歩き易い遊歩道である。階段道からピークに出ると、東家と展望台があり、その先から緩いアップダウンの繰り返しとなるが、尾根沿いに切開いた広い道を辿るうちに羽黒山の分岐に出る。脇には休憩用のベンチもある。分岐から先に出ると、道脇が植林に覆われてくるが、尾根の突端に出ると、山岩を乗せた花の木の鋭峰が頭を出してくる。尾根の鞍部に降った後、階段の付いた急傾斜を登りきった所が筆捨山山頂である。[筆捨山と言えば広重の描いた『東海道五十三次筆捨嶺』の山として名高いが、当時の旅人には峨々として映じた山も、今では子供連れでも楽に歩けるファミリーコースの山である]木立で展望のない狭い山頂から先へ出て、同じ様な急傾斜の階段を降ると、岩尾根に変って南の展望も開けてくるが、道が左へ曲がる岩峰の手前から、遊歩道を離れて右手の谷状の窪地へと降る。踏み跡のない山腹を谷芯に沿って降るうちに古い林道に出て、左折して小沢を二つ渡った所の先から、テープを目印に植林中の薄い踏み跡へ入る。道はすぐに細い沢沿いとなり、右へ渡渉して山腹を巻いた後、沢に戻り二股になった間から、目の前の尾根に取付き登りきると、花の木の山頂(三角点)に着く。狭く展望もない三角点から、南へ尾根を伝い、大きな岩峰を左から巻いて上に出た所が最高点で、左右の大岩に立つと、南鈴鹿を一望の大展望が開いている。岩の下には大勢の休憩に良い広い裸地もある。
大岩のすぐ横から南へ降って尾根に乗り、鞍部から左折して山腹に入る。往路と同様に窪地へ降ると、すぐに細い沢沿いとなって林道に出る。林道を跨いで山腹に入り、仙道に沿って左へ曲り込む様に登ると、往路で歩いた歩道に出る。左折して登るとすぐに分岐に出て、ここから羽黒山に向う道となるが、前掲コースとは逆に歩くことになる。初めは明瞭な踏み跡も、大岩の間を右に回り込むと薄くなるが、尾根上の岩を左右に巻いたり固定ロープで乗り越していく。大岩が重なって洞窟状の穴を潜ると、その先で台風の為に倒木や崩壊があって歩きにくくなるが、逆コースの時に迷い易かった尾根の分岐は、直進すれば良いので苦にならず、ほぼ一本道で山頂下のザレ場から羽黒山(三角点)に着く。この後東の踏み跡から羽黒神社の参道に出て、鳥居を潜って林道に出た後、左折して舗装路を駐車地迄歩く(1部前掲参照)