関の遊歩道を巡る山 (関町)

49 観音山222m

関富士242m
  羽黒山 290m

岩をちりばめた羽黒山
歩行時間  4:00  
総時間  5:30  
山行調査日 10/10/2
難易 C  安全  B  体力  B  展望  A
地形図  亀山
問合先  関町役場
留意点  羽黒山山頂西の尾根の分岐は間違い易いので
      慎重に。展望台は必見

名古屋から三重県に南下する国道1号線は、亀山から西に向きを変え、鈴鹿峠を越えて滋賀県となる。延々と山峡が続く峠の東側は、関宿や坂下宿など、東海道五十三次の面影を今も留めている関町である。鈴鹿山地もこの辺りに来ると南端に近くなるが、鈴鹿峠の南北には東海自然歩道が通り、それに接続する様に、町役場近くの観音山から筆捨山まで、遊歩道が整備されている。遊歩道だけを歩くのも楽しいが、あまりに人工的で物足りない向きには、近くの関富士と羽黒山をセットで周回するコースが面白い。羽黒山の縦走路は、低山ながら迷いやすく、ルートファインディングの訓練コースとなること請合いである。
国道1号を走り、関駅から少し西の国道25号の分岐を逆に折れて関ロッジに向う。近くの公園駐車場に車を置き、ロッジ前の標識を見て観音山の山道へ入る。階段と手摺の付いた道を登ると、『石仏順路』と書いた道標と技道が多く、観音仏を祀った祠が目に付くが、高所へ踏み跡を選びながら、観音堂や展望の良い石の円卓を過ぎると山頂に着く。北の一面だけ展望が開けている。
山頂から西へ進み、1本道を辿って反対側の遊歩道に出て、右折して舗装された道を関富士に向う。桜並木を歩くうちに、正面に形の良い関富士が現われる。突当たりの空地を左奥へ入ると、目印の付いた登山口がある。潅木の茂った踏み跡をジグザグに登り、平坦な尾根に出て少し南へ歩くと三角点に着く。山頂は木立で殆ど展望がない。来た道を戻り右折して遊歩道を降る。降りきって橋を渡り、Y字路を左折するとすぐ先の右手に桜と紅葉の名所『正法寺山荘跡』がある。直進し林道に入り、沢音を聞きながら少し歩くと、右手に鳥居が現われる。ここが羽黒山の登山口で、鳥居を潜って参道へ入り、道が平坦になった所の分岐から、右をとって山道を登る(平坦の道を直進すると羽黒神社に出る)薄い踏み跡を急登し、『展望岩』で南に拡がる景観を眺めた後、尾根に出てアップダウンを繰返すうちに山頂に着く。三角点のすぐ南には木立のないザレ場があって南の展望が良く、右に回ると明星ヶ岳が大きく立ちはだかっている。
ザレ場から右に折れて西尾根の縦走となる。羽黒山を麓から眺めると、山肌に巨岩をちりばめた様子が解るが、尾根上にも到る所に巨岩があり、幾度も踏み跡が消えて道を探すことになる。岩を乗り越したり、岩の左右を巻いたり、ロープで横切り、洞窟状の岩穴を抜けたりと忙しいが、三つ要点を注意したい。一つは山頂から6分程で尾根の3分岐に出るが、南の尾根に入り易いので、分岐から5分歩いても見上げる様な巨岩が出なかったら分岐迄戻ること。巨岩に出ればすぐに岩の洞窟を潜る所がある。一つは岩に阻まれても尾根外れて急降下しないこと。もう一つはローブで岩を横切った後踏み跡が薄くなるが、左を巻いて岩の切目から尾根上に出ると反対側に良い道がある。後は1本道で遊歩道の分岐迄行ける。分岐を左折すると、良い道が観音山迄続いている。途中に木で組んだ展望台があり、上がるとほぼ四周が一望出来る。その後階段と手摺の付いた傾斜道を降ると遊歩道に出る。右折して遊歩道を歩いて駐車場迄僅かである。