鈴鹿峠から歩く県境稜線の山 48 三子山 568m(関 町) 四方草山 667m(亀山市) 東海自然歩道から南鈴鹿展望の山へ |
三子山(鈴鹿峠東より) |
歩行時間 4:20
総時間 6:00 山行調査日 9/7/27 難易 C 安全 C 体力 B 展望 B 地形図 鈴鹿峠 問合先 関町役場 留意点 三子山の展望は山頂から笹と潅木を分けて北へ 出ないと見れない。 |
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国道1号線を車で関町から鈴鹿峠に近づくと、上下線が分離する辺りから、正面に四方草山の荒々しい稜線が現われ、続いて小振りながら、形の良い富士形の三子山が、三つ並んで見えてくる。この三子山と四方草山は、西の鈴鹿峠と東の安楽峠を結ぶ県境縦走路上の山で、鈴鹿峠から二つの山を往復或は縦走するコースがある。但し鈴鹿山地の県境稜線では、最も標高の低い山域の為か、歩く人が少ない様で、三子山迄の良い踏み跡も、その先は迷いやすい所や、キレットに阻まれる箇所があって、少々手強いコースとなる。
国道1号線で鈴鹿峠を目指し、下り線ならトンネルを抜けてすぐ左から、上り線ならトンネルへ入る直前からY字路を右に折れて、上に出た所の万人講常夜灯の立つ小公園脇の駐車場に車を置いて歩き始める。南へ少し行き東海自然歩道の案内板と、三子山の道標のある分岐を左折して、茶畑と植林の間を抜けると、階段や手摺で良く整備された自然歩道の道となる。左手の植林と右手の二次林に挟まれたかなりの傾斜道を、一汗流すうちに分岐のピークに出て、左折して急降下する自然歩道と別れて直進する降りとなる。脇には休憩用のベンチが置かれ、傍の送電線鉄塔の下から、北の仙ヶ岳方向に展望が大きく開けている。分岐から先は、急にカヤトが道を覆う急降下の悪路となり、滑り易い砂質の踏み跡を、草を掴んで苦闘しながら降りきると、ようやく緩い登りと変り、程なく三子山3峰に着く。山頂は木立で展望はないが、コースを外れて少し南へ降ると、注連縄を張った岩に出る。この岩が鈴鹿峠の『片山神社』の御神体を祀った『元宮』とされる磐座で、坂下の人にとって、三子山が古くから信仰の山であった事が窺い知れる。山頂へ戻り降って登り返すと2峰に着く。この峰も雑木で展望はない。再び降鞍部から植林と草地の境を高所へ向って登り返すと三子山1峰の山頂に着く。雑木が茂って座る場所もないが、草を分けて少し北へ寄ると、仙ヶ岳から高畑山にかけて、大展望が拡がっている。三子山から東へ雑木林の下を降って四方草山へ向い、鞍部に出ると植林に入って踏み跡が不明瞭になる。直進して尾根を降らない様に、右に回り込むと踏み跡が出てくる。茂り出した笹を分けながら登ると、鹿除けネットが現われ、ネット沿いに歩くうちに難所の岩場となる。最初の岩を乗り越え、次の岩を固定ロープを掴んで3m程降り、そのすぐ先の右手から安全な巻道へ入る。巻道に気付かずに直進すると、キレットの上の岩を遭う様にして越える事になるので、特に帰路は必ず巻道を歩きたい。ここを過ぎると坂下へ降る分岐に出て、左折して県境縦走路に向う。 縦走路のすぐ下には、山腹に通した巻道もあるが、山頂に直登する縦走路を進む。笹と灌木で薮漕ぎを続けながら、道なりに歩いて四方草山の三角点に着き、更に少し歩いて最高点に着く。どちらの峰も木立が茂って展望がきかず、南西の一画が覗いている程度である。最高点から少し安楽峠方向に歩き、分岐を戻る様に右折して、来る時に見た巻道から帰路につく。安定した踏み跡が続いているが、谷側は急崖が多いので注意して歩く。その後キレットは巻道をとり、踏み跡を注意して三子山迄戻れば、後は駐車場迄一本道である。 |
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