南鈴鹿1級の展望台の山

47  明星ヶ岳570m(亀山市)

国分寺参道から登る里山

明星ヶ岳(鈴鹿川より)
歩行時間  2:00  
総時間  3:00  
山行調査日 10/2/27
難易 A  安全  B  体力  A  展望  A
地形図  亀山
問合先  亀山市役所
留意点  交通機関利用なら関駅が便利で歩ける距離。西
      峰は展望雄大。
東名阪国道を走ると、亀山インターの前後で、西方に複雑な峰を持った、よく目立つ独立峰の山が明星ヶ岳である。南東の山腹には、虚空菩薩を本尊とする『明星山国分寺』があり、よく整備された参道が二本通っていて、寺迄は楽に行くことが出来る。登山口は寺の境内にあって、かなりきつい急登もあるが、寺から1時間程で三角点峰大展望の拡がる西峰に行けるので、ファミリハイクとして充分に楽しめる手頃な山である。国分寺の参道は、亀山市側と関町側の双方にあり夫々に駐車場もあるが、車でも交通機関の利用でも、関町から白木一色へ入る方が近くて解りやすい。国道1号線を関駅前の交差点から、駅の反対方向に折れると、ほぼ一直線で北に向い、右手の工業団地を過ぎて、正面に明星ヶ岳が見えて来ると間も無く白木一色の集落に着く。Y字路を左折して最初の路地を右折しすぐ又左折すると、細い道となり、そのまま林と畑の間の地道を走るうちに国分寺の広い駐車場に着く。関駅から歩いでも1時間程の距離である。尚もう一つの参道は落のY字路を右に進み、家の間から集落を抜け畑道を走ると、左に大きな石灯篭と寺の看板が出て、ここを左折して簡易舗装路を登ると、舗装路の終点に5台程の駐車場がある。どちらの参道をとっても寺迄の時間は大差なく、寺の近くや境内には、幾つもの赤い幟や石仏が賑い、放し飼いの犬や猫迄が出迎えてくれる。(動物の嫌いな人は無視して通ればすぐ離れていく)
登山口は鐘楼の左側で、道標を確かめて坂道を登り、突当りの祠を右に折れると、雑木林の山道となる。暫くジグザグ道を登るとピークに着き、左へ直角に降って鞍部から強烈な急登道になる。木の根を掴んで息を切らして登り、道脇に笹が混じってくると、ようやく空が明るくなり、亀山市街の展望も開けてくる。登りきって山頂手前のビークに着くと、急登が嘘の様に、植林下の平坦で歩き易い尾根道となる。暫く歩いて緩い登りに転じると程なく、三角点の立つ東峰に着く。山頂には所狭しと幾つもの山名札が掛けてあるが、展望は優れず、木立の間から仙ヶ岳方向が望める程度である(東峰から北の尾根に向って、踏み跡があテープも付いているが、この道は東に向きを変えて前田川付近に降ってしまう。途中で踏み跡が消えて解りにくく、駐車場に戻るのも遠くなるので要注意)東峰から尾根伝いに西峰に向う。途中からヤセ尾根になり、二か所程二又に分かれる踏み跡に出るが、赤テープを目印に確かめながら歩く。東峰からきつい登りもなく、10分程で最高点の西峰に着く。山頂は10人立てる程度の狭さであるが、展望は四周に開けて雄大である。わけても野登山から高畑山に連なる南鈴鹿の山並みは見飽きることのない景観で『南鈴鹿の展望台』を持った第1級の山である。
帰路は来た道を戻るが、東峰からの途中で、往路では気の付かない支尾根に入る枝道が少し迷いやすいが、右の踏み跡をとると、すぐに明瞭な尾根道となる。往路の急登道に出ると、帰路は急降に変るので、滑り落ちない様に往路以上の慎重さで木の根を掴みながら降る。国分寺に戻った後、別の参道から上白木へ降る為に、両方に車を配置しても良いし、白木一色の駐車場迄歩いても40分程の道のりである。