[2]ヨコネ西尾根~ベンケイ尾根(周回)

44 御所平 850m(亀山市)

ベンケイ 761m(土山町)

田村川沿いから登る尾根コース

草原の拡がる御所平山頂部
歩行時間  4:10  
総時間  6:00  
山行調査日 11/12/10
難易 C  安全  B  体力  B  展望  A
地形図  伊船・土山
問合先  土山町役場
留意点  前項より短時間で安全に歩ける。但し林道を車で
      移動する条イ牛で。
仙ヶ岳から南へ緩く降った県境稜線上の御所平へは、三重県側の石水渓口とは別に、滋賀県側の田村川沿いにも幾つかのルートがある。その中から手頃な周回路として、田村川林道を遡上して御所平北端のヨコネに登り、南端のミズナシを更に南下したフナイシの分岐から、西の尾根を降り、ベンケイを経て黒滝の集落へ下山するコースを歩いた。尚登山口の駐車地迄は、長い林道を歩くと集落から1時間程かかるので、下山口側にも置車をして、駐車地間を送迎出来れば便利である。能登ヶ峰と同じアプローチをとって黒滝の集落へ入り、集落奥から田村川へ出た所の駐車地へ置車して更に上流へ向う。田村川沿いの林道は、地道の為にかなり荒れていて、窪地を避けながらの運転になるが、道幅はかなりの余裕があり、対向車を気にせずに走れる。暫く走り道が左から右へ川を渡渉した所で、脇の空地に車を置いて歩き始める。急に悪路となった林道を、上流に向って歩き、右手の堰堤を過ぎた後、営林公社の白い看板が立つ所から、戻る様に付いた細い道へ入る。道はすぐに丸太橋で谷を越え、谷の境に立てた鹿除けネットに沿って登った後、踏み跡に従って谷を離れ、ジグザグした山腹の急登になる。次第に薄くなる踏み跡を外さない様に注意して、南東方向の高所へ登るうちに、再び鹿除けネットが現われ、ネット沿いの広い切開きを辿ると、周囲にカヤトが茂り始め、展望も開いてきて、御所平北端の山頂部に出る。四周に拡がる展望の下で一息入れた後、ヨコネと呼ばれる北のピークから、南に向って御所平の稜線歩きとなる。ここからは前掲の石水渓コースと逆向きになるが、ネット沿いの深いカヤトの中から、アセビや杉の疎林に入り、稜線中程の御所平山頂に近づくと、低い笹原になる。周囲の雄大な展望を眺めながら歩くうちに、南端の山頂(
ミズナシ)に着き、その先には、尾根の突端から、四周に展望の拡がる場所がある。突端の展望地から戻って分岐を折れると、急傾斜の降りとなり、手入れの悪い植林が途切れて明るくなると、谷へ降る分岐のある鞍部に出る。右折して左の深いガレと、右手の小太郎谷源頭部のカール状の草原を抜けると、狭い稜線上の道は急登となり、尾根右の巻道を通ってフナイシの山頂に着く。山名の由来なのか、大きな岩が散在し岩の上から展望も開けるが、どれが舟石なのかはよく解らない。少し先で二股分岐に出て、安楽峠に向う県境縦走路と分かれて、右側の黒滝へ降る尾根に入る。右の谷を二次林が埋め、左の山腹が植林で暗い尾根芯には、広くて歩き易い切開きが通り、数年前の雪害で倒れたままの杉や桧の脇を過ぎ、急登を登り詰めてベンケイの山頂となる。
植林で展望のない山頂から、急降下になる尾根にも明瞭な踏み跡が続き、次のピークを過ぎると少しヤセ尾根となって足元が悪くなるが、鹿除けネットが現われ、南の斜面に白い保護筒で覆った桧の苗木が、点々と並ぶ光景を見るうちに、尾根は再び広くなり、もう一度ネットの脇を降ると、踏み跡が深い笹に覆われ、笹分けして降るうちに前方に惣玉神社の建物が見え始め、右に回り込んで本殿の裏に出る。神社の境内から車道に出て、橋を渡って右に折れ、川沿いを上流に向うとすぐに黒滝集落の駐車地に着く。